語学留学 Star Awards ★

 3日、語学学校業界誌を出版するイギリスのHot House Media 主催の、世界の語学学校や留学エージェントの表彰式, The LTM Star Awards が開催されました。この賞は、基本的には語学学校と留学エージェントの相互投票によって行われるもので、言ってみれば語学留学マーケット関係者間の人気投票。
学校はエージェントに、エージェントは学校に票を入れ、語学学校同士、あるいはエージェント同士の投票はできません。と言っても世界は広く、言葉の数も地域も多いので、語学学校を、英語、スペイン語、ドイツ語等の言語別に。また、エージェントを北米、南米、西欧、東欧などの地域別に分け、さらに、語学学校協会、エージェント協会、18歳以下のプログラム、学生保険なども含め、全部で24ものカテゴリー毎に得られた投票数により、まずはノミネート、そしてWinnerを決定します。 

 業界内での互選ということもあり、選ばれた学校あるいはエージェントのエンドユーザーである学生に対してのサービスの質は、かならずしも一致しないという面は否めません。
つまり、学校やエージェントにとっていい取引相手かどうか、ということが評価対象になる傾向が強い賞であると言えるのですが、選ばれるにはそれなりのシステム整備や学生評価があるのも確かです。なにより、こうした賞が語学留学業界を盛り上げる刺激になる、ということが重要だと思います。

 語学留学の世界は、国内外の様々な状況や不測の事態からの影響〜天変地異や政変、為替動向などの外的要因の変化に常にさらされている上、外国人受け入れの難しさもあり、専門学校や大学のような数千人〜数万人という規模の学校はほとんどなく、経営的には実に不安定。好きじゃなきゃ続きません。事実、バブル時に参入した大手企業系の学校は、数年で採算性がないと見切りをつけ、さっさとやめて行きました。つまり、思うほどは儲からないし大きくなれない。学生の上達や感謝以外に報われる機会は殆どないとも言えます。
さまざまな波を乗り切って安定経営につなげるのは至難の業であり、何かあるたびに肩をすくめて「仕方ない」と嵐が過ぎ去るのを待つか、波を乗り切る工夫をするのが常。そんな私たち語学学校と、そのパートナーである留学エージェントたちが自らにスポットライトを当てて、また頑張ろう、と思える場が与えられるこの授賞式は、質向上の一つのインセンティブになりつつある、というわけです。

リンク画像や映像を見るとわかる通りアカデミー賞のように華やかで、受賞晩餐会の後はお決まりの大ディスコパーティ。重要な営業の場であり、社交場であり、またストレス発散の場でもある。こういう仕掛け作りは欧米人は実にうまいと感心させられます。

語学留学マーケットは、世界的な少子高齢化の流れの中にあって、産業として大きく成長を遂げています。こちらも他の業種同様、熾烈な国際競争にさらされ、優秀な人材獲得に向けて各国が国家戦略の中に自国への語学留学を位置づけ、競争力をつけるための質向上の枠組みや法整備を始めています。それに比べ、相変わらず内向きの〜省庁縦割り意識や設置形態がどうのこうのというロジックに捕われ、語学学校のマーケティング支援という発想が持てない日本の行政。

大学を守るための留学政策から早く脱却しないと、世界の流れからどんどん外れてしまいます。そうじゃなくても、すでに日本の存在感が消えつつあるのですから。